概要
アオバジャパンインターナショナルスクール(Aoba-Japan International School, A-JIS)は、東京都練馬区を本校とするインターナショナルスクールで、1976年に設立されました。幼稚園(K2)から高校(Grade 12)までの一貫教育を提供し、IB(国際バカロレア)プログラムを採用しています。特にPYP(小学)、MYP(中学)、DP(高校)を通じた探究型学習が特徴で、グローバルな視点と創造的思考力を養います。
キャンパスは練馬区の光が丘にある本校のほか、文京区や目黒区にも校舎を構えています。多様な国籍の生徒が在籍し、英語を中心とした学習環境の中で、日本語教育やデジタル学習にも力を入れています。さらに、課外活動やSTEAM教育(科学・技術・工学・芸術・数学)にも注力し、生徒の総合的な成長を支援しています。
卒業生は国内外の大学へ進学し、国際的なキャリアの道を歩むための基盤を築くことができる学校として高い評価を受けています。
教育内容
教育課程は、IBプライマリー・イヤーズ・プログラム(PYP)、IBミドル・イヤーズ・プログラム(MYP)、IBディプロマ・プログラム(DP)の3つのIBプログラムを柱とし、探究型学習を重視したカリキュラムを展開しています。
幼稚園・初等部(Primary School: K2 – Grade 5)
IBプライマリー・イヤーズ・プログラム(PYP)を導入し、探究ベースの学習を通じて、好奇心や自主性を育てます。授業は英語で行われますが、日本語の学習機会もあり、バイリンガル教育を促進しています。
- プレゼンテーションやプロジェクトベースの学習:コミュニケーション力や批判的思考力を養成
- 探究型学習:生徒が自ら課題を見つけ、調査し、解決策を考える学習法を採用
- 言語教育:英語を中心に、日本語や第二外国語の学習も可能
- STEAM教育:科学、技術、工学、芸術、数学を組み合わせた実践的な学習
- ICT教育:iPadやノートPCを活用し、デジタルスキルを強化
中等部(Middle School: Grade 6 – 10)
IBミドル・イヤーズ・プログラム(MYP)を採用し、学際的な学習を推進します。幅広い科目をバランスよく学びながら、問題解決能力や批判的思考力を鍛えます。
- 学習内容:言語文学(英語、日本語)、数学、科学、デザイン、芸術、体育、個人と社会(人文科学)など
- パーソナル・プロジェクト:各生徒が興味のあるテーマを選び、長期間にわたって研究・発表する取り組み
- コミュニティ・サービス:地域社会との関わりを持ち、社会貢献を学ぶ機会を提供
- 実践的な学習:理論だけでなく、実験・調査・プレゼンテーションなどを重視
MYPのカリキュラムを通じて、生徒は自律的に学び、批判的思考や創造性を高めることができます。
高等部(High School: Grade 11 – 12)
IBディプロマ・プログラム(DP)またはA-JIS独自のカリキュラム(Global Leadership Diploma, GLD)を選択できます。
IBディプロマ・プログラム(DP)
DPは、国際的に認められた大学入学資格となるプログラムで、6つの科目群(言語、数学、科学、個人と社会、芸術、選択科目)から選択し、2年間の課程を修了します。
- 必須科目
- 知の理論(TOK):批判的思考力を育てる哲学的な学習
- 創造性・活動・奉仕(CAS):芸術活動やボランティア活動への参加
- 課題論文(Extended Essay):独自の研究を行い、学術論文を執筆
DPは学術的に高度な内容を含み、世界中の大学進学に有利な資格です。
Global Leadership Diploma(GLD)
GLDは、より柔軟な学習カリキュラムを提供するプログラムで、生徒の個別の興味に合わせた教育を行います。
- 起業家精神やリーダーシップの育成
- 社会問題への取り組みやプロジェクトベースの学習
- 実社会と連携した学習(インターンシップや課外活動)
GLDは、大学進学だけでなく、即戦力としての社会での活躍を視野に入れたプログラムとなっています。
言語教育
A-JISでは英語を主要言語としながら、日本語教育も重要視しています。日本語が母国語の生徒向けには、日本の国語教育に準じたプログラムを提供し、英語が得意な生徒には第二外国語としての日本語学習機会を設けています。さらに、フランス語やスペイン語などの多言語教育にも対応しています。
ICT・デジタル教育
- 1人1台デバイス(iPad・PC)を活用した学習
- コーディング・プログラミング教育
- オンライン学習ツール(Google Classroom など)を活用したハイブリッド教育
デジタルスキルを活用し、問題解決能力や創造的思考力を伸ばすことを目的としています。
課外活動(Extracurricular Activities)
スポーツ、音楽、アート、演劇、ロボティクス、ディベートクラブなど、幅広い課外活動が提供されています。また、国内外のフィールドトリップや文化交流プログラムも充実しています。
教員
アオバジャパンインターナショナルスクール(A-JIS)は、国際バカロレア(IB)プログラムを提供するインターナショナルスクールとして、世界各国から優秀な教員を採用し、多様で質の高い教育を行っています。教員陣は専門性が高く、多文化的な環境の中で教育に携わる経験が豊富です。
教員の国際性と多様なバックグラウンド
A-JISの教員は、日本国内外の教育機関で豊富な経験を積んだ教育者で構成されています。教員の国籍は多様で、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールなど、世界各国から集まっています。また、日本人教員も在籍しており、日本文化や言語に配慮した教育環境が整っています。
教員の多くは、国際バカロレア(IB)の教育経験を持ち、IB認定の資格を取得していることが求められます。さらに、探究型学習(Inquiry-Based Learning)を実践し、生徒の主体的な学びをサポートする教育方法に長けています。
教育手法と指導スタイル
A-JISの教員は、以下のような教育手法を採用しています。
- 探究型学習(Inquiry-Based Learning)
・生徒が自ら問いを立て、情報を収集し、問題解決を図る学習方法を促進
・教員はファシリテーターとして、生徒の主体的な学びを支援
- プロジェクトベース学習(PBL)
・生徒が実際の社会問題や科学的な課題に取り組むプロジェクトを通じて、実践的な知識を習得 - 多文化的アプローチ
・異文化理解を促進するため、さまざまな国や文化に関する事例を活用した授業を展開
・日本文化や日本語教育も並行して行い、日本に住む国際的な生徒のアイデンティティを尊重 - ICTを活用した教育
・1人1台のiPadやノートPCを活用し、デジタルツールを用いた授業を実施
・Google Classroomやオンライン学習ツールを活用し、遠隔授業やハイブリッド学習に対応
教員と生徒・保護者との関係
A-JISの教員は、生徒との信頼関係を重視し、個別の学習ニーズに対応することに力を入れています。
- アドバイザー制度
・生徒ごとに担任またはアドバイザーが付き、学習や進路相談をサポート
・社会的・感情的なサポートも提供し、生徒の成長を支援
- 保護者とのコミュニケーション
・学期ごとの保護者面談やレポートを通じて、学習進捗を共有
・保護者向けワークショップや学校イベントを開催し、学校と家庭の連携を強化
施設・設備
アオバジャパンインターナショナルスクール(A-JIS)は、最先端の教育施設を備えたキャンパスを有しています。学習環境の向上を目的とした多様な施設が整備されており、21世紀型教育を実現するための最新の設備が導入されています。
キャンパス概要
A-JISは、東京都練馬区の光が丘キャンパスをメインキャンパスとして運営されています。光が丘キャンパスは、国際バカロレア(IB)プログラムに対応したカリキュラムを展開するために設計されており、幼稚部(Early Years)、小学部(Primary School)、中学部(Middle School)、高校部(High School)のすべての学年が同じキャンパスで学ぶことができます。
広々とした敷地の中には、教室やラボ、図書館、アート・音楽スタジオ、体育館、運動施設など、多彩な設備が整っています。また、ICT(情報通信技術)環境も充実しており、デジタル学習に適した最新のインフラが整備されています。
教室と学習スペース
A-JISの教室は、オープンで柔軟な学習環境を提供するために設計されています。
- モダンな教室:各教室にはスマートボード(電子黒板)やプロジェクターが完備されており、インタラクティブな授業が可能
- フレキシブルなレイアウト:生徒が自由に座席を配置できる可動式のデスクと椅子が採用されており、協働学習を促進
- グループワークスペース:クラスルームの近くには小規模グループのためのブレイクアウトルームがあり、生徒同士が協力して学ぶ環境が整備
また、探究型学習(Inquiry-Based Learning)を重視しているため、教室は一方向型の講義スタイルではなく、生徒同士の対話やディスカッションを重視した設計となっています。
ICT設備とデジタル学習環境
A-JISは、テクノロジーを活用した教育に力を入れており、ICT設備が充実しています。
- 1人1台のデバイス環境:小学校以上の生徒には、個人用のiPadやノートPCが貸与され、デジタルツールを活用した学習が可能
- Google Classroomの導入:課題の提出や教師とのコミュニケーションにGoogle Classroomを活用
- STEM教育の推進:プログラミングやロボティクス学習のための専用ラボ(STEM Lab)が設置され、3Dプリンターやドローンなどの最新技術を活用
- オンライン学習の支援:遠隔授業の実施や学習リソースへのアクセスが可能なオンラインプラットフォームを導入
ICT環境の充実により、アクティブラーニングやプロジェクトベース学習(PBL)を支えるデジタル教育が実現されています。
図書館(メディアセンター)
A-JISの図書館は、単なる読書スペースではなく、リサーチやプレゼンテーション、デジタルメディア活用の拠点として機能しています。
- 蔵書数の充実:英語・日本語の書籍が豊富に揃い、学術書から児童書、電子書籍まで幅広く取り扱い
- デジタルライブラリー:オンラインデータベースや電子書籍サービスを利用できるため、リモート学習にも対応
- 学習支援スペース:グループディスカッションやプレゼンテーションのための専用エリアを設置
図書館は生徒のリサーチスキルを養う場として活用され、IBプログラムのエッセイや研究活動をサポートする環境が整っています。
アート・音楽・演劇スタジオ
創造的な学びを促進するために、芸術教育に特化した施設も充実しています。
- アートスタジオ:絵画、彫刻、デジタルアートなどの制作が可能な専用スペース
- 音楽スタジオ:個別・グループレッスンに対応した楽器練習室や録音設備が完備
- 演劇・パフォーミングアーツ施設:ステージや照明・音響設備が整ったシアター空間があり、演劇やプレゼンテーションの場として活用
これらの施設は、創造性を育むだけでなく、国際的な芸術教育プログラムの実践にも寄与しています。
体育館・運動施設
A-JISは、スポーツ教育にも力を入れており、広大な運動施設を備えています。
- 体育館:バスケットボールやバレーボール、バドミントンなど多目的に使用可能
- 屋外グラウンド:サッカーや陸上競技のためのフィールドを完備
- フィットネスセンター:トレーニング機器が揃い、生徒の体力向上をサポート
- プール(提携施設):水泳プログラムのためのプール施設を外部提携
スポーツ活動はIBのカリキュラムにも組み込まれ、チームワークや健康促進に寄与しています。
カフェテリアと食堂
A-JISのカフェテリアでは、栄養バランスの取れた食事を提供し、生徒の健康をサポートしています。
- 多国籍メニュー:和食・洋食・ベジタリアンなど、多様な食文化に対応
- アレルギー対応:生徒の健康管理のため、アレルギー対応メニューを提供
- リラックスできる空間:生徒が快適に過ごせるようデザインされた開放的なダイニングエリア
学費
アオバジャパン・インターナショナルスクール(Aoba-Japan International School, A-JIS)の学費は、学年やプログラムによって異なります。以下に、主な費用項目とその金額をまとめます。これらの費用は年度やプログラムによって変更される可能性があります。最新の情報や詳細については、学校の公式ウェブサイトをご確認いただくことをお勧めします。
入学時の費用
- 出願費用:¥23,000
- 出願時に必要な費用です。
- 入学金:¥317,000
- 入学が決定した際に支払う費用です。
- 施設設備開発費:¥302,000
- 学校の施設や設備の開発・維持のための費用です。
年間の費用
- 授業料:
- K2(2歳児):¥1,800,000
- K3~K5(3~5歳児):¥2,000,000
- G1~G5(小学1~5年生):¥2,200,000
- G6~G12(中学1年生~高校3年生):¥2,500,000
- 施設設備維持費:¥154,000
- 年度ごとに、年度最初の授業料請求と共に請求されます。
- ファミリー・コミュニティ会費:¥12,500
- 学校コミュニティ活動のための費用です。
その他の費用
- サポート費用:¥485,000
- 英語力など、授業についていくためのスキルに集中的かつ継続的なサポートプログラムを受ける必要がある場合に生じる費用です。
- 給食費:別途発生
- 希望者のみ、給食を利用する場合に必要です。
- スクールバス費:別途発生
- スクールバスを利用する場合に必要です。
割引制度
- 兄弟割引:
- 2人目のお子様の授業料が10%割引、3人目以降のお子様の授業料が15%割引となります。
実績
アオバジャパン・インターナショナルスクール(A-JIS)は、国際バカロレア(IB)プログラムを中心とした教育を提供し、その卒業生は国内外の著名な大学への進学実績を持っています。特に、IBディプロマ・プログラム(DP)およびグローバル・リーダーシップ・ディプロマ(GLD)を修了した生徒たちは、優れた学業成績を収めています。
2022年度の実績:
- IBディプロマ・プログラム(DP):
- DP生の100%がフルディプロマを取得し、そのうち2名がバイリンガル・ディプロマを取得しました。最高得点は40点、平均点は35点で、世界平均の32点を上回りました。平均評価は5.47点でした。
- グローバル・リーダーシップ・ディプロマ(GLD):
- GLD生も優れた成績を収め、ある生徒は7点満点中6.9点を達成しました。これらの成果により、海外や日本の優秀な大学への合格を果たしています。
主な大学合格実績:
- 海外の大学:
- シカゴ大学(世界ランキング10位)
- ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(ロンドン大学、世界ランキング15位)
- ミシガン大学アナーバー校(世界ランキング24位)
- カリフォルニア大学サンディエゴ校(世界ランキング34位)
- マンチェスター大学(世界ランキング50位)
- 日本の大学:
- 東京大学
- 東北大学
- 国際基督教大学(ICU)
- 慶應義塾大学
- 早稲田大学
- 上智大学
これらの進学実績は、A-JISが生徒一人ひとりの多様なニーズに応じた質の高いカスタマイズプログラムを提供していることの証です。生徒たちは、自らの興味や情熱に基づいて明確な目標を設定し、その達成のために献身的に努力しています。その結果、学業成績のみならず、世界各国のトップレベルの大学への進学を実現しています。
まとめ
アオバジャパン・インターナショナルスクール(Aoba-Japan International School, A-JIS)は、東京都練馬区を本校とするIB(国際バカロレア)認定校です。幼稚園から高校までの一貫教育を提供し、PYP(初等教育プログラム)、MYP(中等教育プログラム)、DP(ディプロマ・プログラム)に加え、独自のグローバル・リーダーシップ・ディプロマ(GLD)も導入しています。生徒は英語を主体としながらも、日本語教育にも力を入れ、多文化環境で学びます。進学実績も優秀で、海外のトップ大学や国内の名門大学に多数合格しています。充実した施設と最先端の教育環境を備え、生徒の個性と才能を伸ばす教育を実践するグローバルな学びの場です。